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ツアーの下見のとき、たまたま皆伐作業中の現場をお見かけしました。
(ゴメンナサイ、今回のツアーでは、ここは通りません)

日本の林業では近年、「長伐期施業」が推し進められています。山に道を敷設して大きな林業作業車(高性能林業機械など)が入れるようにして、機械化した上で、繰り返し間伐をしながら、長い期間をかけて(80年生や100年生の)大径の木を育てるというやり方です。
一方、矢部村では、50年生くらいまでに育つと小面積(1~3haくらい)で皆伐して木を伐り出し、その後に苗を植えて育てるという、循環させて山を活用する林業が盛んです。そのため、矢部村の山は林齢の異なる林分がパッチ状に広がっていて、それは、全国的にみると(特に九州以外では)、珍しい風景だったりします。
(では、皆伐と間伐のどちらが良いの?という疑問は、ぜひ現地で質問してください!)

この現場では、集材機を使った架線集材という方法で木を搬出していました。
上の写真の中央部分をアップすると↓こんな感じ。作業をしている人がいました。
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頭上にワイヤーが張ってあって、その下にいる「荷掛手」は、オレンジ色の搬器から下に伸びているワイヤー(荷上げ索)に木を掛け終わると笛を吹いていました。(写真では見えにくいですが、青いシャツの人(荷掛手)の足下にある、ハの字になった2本の木に荷上げ索が巻き付けてあります)
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山の下の方には鉄塔(元柱)が建ててありました。写真では見えないですが、鉄塔の向こう側に集材機があって、荷掛手の笛を合図に架線を巻き取る操作をし、山の上からここ(土場)まで木を吊り下げて運びます。
(集材機は、こんな機械です)

実はここで作業をされていたのも、今回のツアーで講師をしてくださる「矢部村愛林クラブ」のメンバーの方だったそうです。
架線集材は、経験が物をいう技術なので、学びたいと憧れている林業者は多いようです。
そんな人のために!
スバリ架線が分かる」書籍が、今月発行されました。
この本の中で「ヤエン」という、古くからある集材技術も紹介されているのですが、その動画を発行元がUPしています
イラストなどでは見たことがあったんですが、動いているのを初めて見たので感動ものでした。

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【もり じゅん】