重松敏則先生は、「里山の自然をまもる」(共著)ほか
多くの著書を出されました。
 その中に、監訳としてかかわり、
環境保全ボランティアづくりのためという意を冠した
二つの冊子があります。
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「環境保全ボランティアグループをつくるには 英国BTCVに組織づくりを学ぶ」1994
「ローカルアクション 環境保全ボランティアグループをつくるには」1999
後者は、日本財団図書館でPDFで読めます。見出しなどご参照いただけますと幸い。
 
ほぼふたつの分野にわかれていて
・グループを組織する
・実践的な環境保全活動
の考えやノウハウが紹介されています。
往時、穴があくほど?読んだ期間があり
団体の道具リストづくりなどに参考にさせていただきました。
「根切りばさみのネジが外れてなくなった」と作業中に声があった
とき、冊子(1994)の一節を思い出し、一列になって、ネジをさがして
発見できたこともありました。
 
両者とも、英国の保全団体BTCVの冊子の翻訳で
環境保全団体の立ち上げと運営について、志す市民の
参考になるように書かれたもので、たぶん、定期的に
更新して出されている冊子と思われます。
内容は共通するものが多いです。
 
冊子の内容で、導入できたこともあり、また、彼我の
違いを感じたこともありました。
うっすら感じた最大のものは、その作業が
必要とされる、喜ばれることの背景にある
法的・社会的な違いの存在でした。
これはつきつめるというより、少し整理して
身近な活動が「うまくいく」ように動くのが
宿題なのかなと思います。
 
先生へのご弔辞で「市民がいつでもどこでも
環境保全活動を楽しむ社会にいまだなっていない」
というお言葉がありました。
関係者の多くが先生が種をまかれたことの、それぞれの「宿題」を
感じている、いま、と思います。
 
【しばりん】