ふくおか森づくり日記

ふくおか森づくりネットワークのブログ

2010年02月

森林と人との共生・木材利用

森林と人が共に暮らす社会となるように
というのは多くの人の願いです。

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(森林をつくろうさんの事業 伝統構法による建設写真から)

そのために人工林の木をしっかり使い
日本の伝統の家づくりを受け継ぎ伝え、地域を守る。
そんな素敵な活動を続けている九州を代表する
おふたりの講演が今週金曜日2月19日
の午後開催されます。

講師

佐藤和歌子氏 (NPO法人 森林をつくろう理事長)

矢房孝広氏   (宮崎県諸塚村 企画課長)
        
会場はヒノキ造りの筑前一之宮 住吉神社能楽殿。
        福岡市博多区住吉3丁目1-51
         http://chikuzen-sumiyoshi.or.jp/access/index.html

お申込み要です。
締切は明日2月17日(水曜日)午後5時。

申込先など事業詳細は以下福岡県さんのホームページをご覧ください。
http://www.pref.fukuoka.lg.jp/f17/mori-hito-kyousei-wood.html

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2/26 シカのシンポジウム

去年の秋、福岡と大分の県境に位置する犬ヶ岳に
登り、あまりのシカの乱暴狼藉に言葉を失った。

草のほとんど見えない林床。
みえるのはマツカゼソウなどシカにきらわれたとみえるものだけ。
木の芽生え、ササもほぼ全く見られない。
dscf0959.jpg


福岡市内で
「シカは森林の次の世代を食いつくしてしまう」と
言ってもなかなかピンと来てもらえない。
現地集合シカ食害見学ツアーを
開催しようかとときどき思う。
オススメ?!というところはどこも林道から結構距離があるのが
課題。

2/26 午後1時から熊本の九州森林管理局で
九州森林環境シンポジウム
「増えすぎたシカと森林・林業の危機を考える」
が開催される。
2/20までに申込要。
詳細は九州森林管理局のホームページで
ご確認ください。
http://www.rinya.maff.go.jp/kyusyu/index.html
トップページの下の方、イベント情報に掲載。

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【しばりん】
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バレンタインデーの生物多様性国内対話 福岡会合

2007年秋、筑豊の草原で見たハバヤマボクチ
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バレンタインデーの午後「生物多様性国内対話 福岡会合」
に参加。最大時80人程度参加だそうで盛況だった。

プログラムは

■内 容:「30分で分かる生物多様性条約」
        (財団法人日本自然保護協会 道家さん)
     「生物多様性条約COP10と日本の取り組み」
        (環境省自然環境局生物多様性地球戦略企画室
         奥田さん)
     「九州地域における生物多様性の保全」
        (環境省九州地方環境事務所 荒木さん)
     「CBD市民ネットが目指すもの」
        (生物多様性条約市民ネットワーク 伊藤さん)

     質問をポストイットに書いて、数の多い質問に演者対応

     「つないでいこうー私たちの生物多様性」
        (ワークショップとパネルディスカッション)

        パネルディスカッション 演者小野仁さん、道家さん
         奥田さん 
総合進行 永田さん
進行    志賀さん
その他の方々、、

伊藤さんまでが講演。この中で印象に残ったトピックを
あげてみると、、

○生物多様性についての国の取り組み

 生物多様性国家戦略を定め、生物多様性が社会で
 主流なものとなるようにいろんな取り組みをしている。
 そのためには行動目標とその指標が明確になるのが大切。
 生物多様性国家戦略は「戦略」と「行動計画」で
 構成されるが行動計画がそれにあたる。
 地方レベルではたとえば埼玉県では生物多様性保全県戦略
 を定めている。

 具体的に市民が参加しやすいものしては5/22生物多様性の日に
 グリーンウェイブという植樹のイベントを行う。

 また環境省には生物多様性保全推進支援事業というものが
 あり、来年度の募集をいま行っている。
 福岡市は今津干潟の保全に関わる活動にこの事業を活用している。

○地域固有性が大切

  荒木さんの九州地域の具体的な話題がとても印象深い。
  草原の多い阿蘇町ご出身。
  30年ほど前は20戸ほどの集落のうち16戸が牛を飼っていた。
  いまは4戸/20戸が飼うのみ。

  昔は蓄えとして牛を飼っていた。木を植えるようなもの。
  進学や結婚の時に売って換金する。
  30年ほど前は子牛1頭7,80万円
  いまは4,50万円。

  1年の暮らしは牛、草地とともにまわっていた。
  3月上旬は放牧前の野焼き
  連休はわらび、ぜんまいとり
  盆前は盆花に使うヒゴタイ、ナデシコ、ユリなどを
  取りに。
  秋口は冬の牛のえさとして刈り干し切り(草刈り)に
  行く親についてヤマグミを食べた。

  大規模農家は増えたが近くの草地を使うほそぼそと
  各戸で牛を飼う営みは減った。
  草原を使わなくなると草原に木がはいり
  草原固有の植物は少なくなっていった。
  
  このような状況から草原を回復するため
  阿蘇草原再生協議会という組織ができている。
  
遺伝資源へのアクセスと利益配分
  (Access to genetic resource and Benefit Sharing
   通称ABS)

  生物多様性についての国際的な話し合いの中では
  地元国に遺伝資源が使われるようにという動きと
  人類共有のものとしようとする動きがある。
  地元国にというのが主流だがそうなると損をする
  国もあるということでなかなか調整が難しい。
  大事な課題の一つ。
  

ここで、質問をポストイットに出し、休憩後 質問に演者が対応された。

続いてワールドカフェ形式のワークショップ。
どんなものかと思っていたら、、
・全体をいくつかのグループに分ける。
・出たお題をグループで話し合う。
・ひとりを残して他のグループにはいる。(旅に出る)
・新たな組み合わせで同じお題で話し合いをする。
・元のグループにもどる。いままではいっていた
 グループで出たことについて「旅の土産話」をし
 話題を深める。
ということだった。

お題は。
img20100214_1.jpg


はいったグループでの話をメモしたもぞう紙
img20100214_2.jpg


このグループの主な議論の内容は
・生物多様性という言葉はどういう意味か、
 とにかく難しい。
・誰にどのように伝えるのか。
 各自はどうやって何を伝えているか。

出た意見は
学習指導要領は10年度から生物多様性重視となっている。
 学校での教育はやはり力がある。
・観察会など体験の場で伝える。
・環境省の出している生物多様性国家戦略のきれいなパンフレットを使って
 勉強会、県の出前講座依頼等 公的なサービスを利用する。
・IUCNの生物多様性の解説冊子を利用する。  

・しかしそもそもこの場に来ていない人にどう伝えるか。
 生物多様性が暮らしの場に生まれた時からなかった
 若い親世代にどうやって伝えるか。
 学校で子供にだけ伝えてね、ヨロシクではまずいんじゃないの、、、
 暮らしと生物多様性がつながると実感することが大切だよね。。

このターゲットの話は、全体でのパネルディスカッションでも出た。

話は尽きせぬが、、
誘導、受付、進行、記録などスタッフをされた皆様の中には
ご担当業務をされていて一部お話しを聞けなかった方も
おられたかもしれません。
協力に名前をあげた団体の皆様
調整をされた皆様
参加されてともに場をつくられた皆様

ありがとうございました。皆さんのおかげさまで
参加させていただきいろんなことを考えるよい機会となりました。

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【しばりん】 続きを読む

2/20「木になる紙」

昨日の西日本新聞さんで
2/20に「木になる紙」シンポジウムが
開催される旨案内されていました。
間伐材を誰もが使う紙にして
それを利用することで九州の森を
応援しようという活動です。

ネット上の情報はないかと
ちょっとさがしてみたらありました!!

3/13には関連イベントとして間伐林ツアーも
あるようです。
「ユキヒラ・モノデザイン事務所」さんのブログ
http://www.yukihira.jp/?cat=3

紙ではないですがこちらのブログに案内されている
2/27の「囲炉裏再生と自然くらしのデザイン」についての
講演会もおもしろそうです。

参加に際しての申込みなどは
それぞれのチラシに記載されている
主催者にお問い合わせされては
いかがでしょうか。

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【しばりん】

山の木こり

森カフェその2
「山の木こり ~ 80 年生の木を伐る仕事 ~」
が本日2/7たべものやらうらうさんを
会場に開催されました。

講師は池松恵子さん
カフェは池松さんのお話から始まりました。
img20100209.jpg


熊本県葦北郡芦北町の
専業林家に嫁いで29年。
夫婦で林業に従事している。

材の価格が下がり、少しでも高い評価を求め
産直住宅を仲間とはじめた。
「熊本の山の木で家をつくる会」
http://www.k3.dion.ne.jp/~kumamoto/

現在22棟めの注文がはいっている。
これをはじめて家を建設する工務店さん
住む施主さんの顔がはっきりみえはじめ、
家のどこの何に使うのでどのように伐るなどの
注意の払い方が深くなった。

危険も伴う仕事なので山に入る時はお神酒をもっていき
神様に供えて仕事をはじめている。

住んでいる古石は400人ほどの人口。
小学生は10人いないくらい。
小学校は平成15年に100周年をむかえ
16年に閉校。
校舎を「古石交流館 みどりの里」という
交流施設として、地元の産物を活かした
体験プログラムなどを提供している。
http://mytown.asahi.com/kumamoto/news.php?k_id=44000168888880622

館長は炭焼きの先生。
館長の人脈でたくさんの人が古石を訪れる。
その中で織物作家、写真家など定住する人も出てきた。
織物作家さんから織物を教えてもらったり
今日の夜も写真教室の打ち上げがある。
来る人を拒まない古石はにぎやかで楽しい。

嫁いだばかりの頃は道を歩いていても話す人も
歩いておらず、泣いて寝たこともあったが
今は一日楽しく働き、夜はすぐ寝てしまう。

   ~~~~~~~~~

そんなお話を伺ったあと、
休憩とお茶の間に参加者の方にポストイットに質問を書いて
いただきました。

進行ふくおか森づくりネットワークの
浅田真知子さんから参加者みなさんからの質問の紹介
・林業全体について
・池松さんの日々の林業仕事について
・古石について
・女性で林業に取り組むことについて など

浅田さんが質問を提示し
ふくおか森づくりネットワーク森順子さんが
聞き役という形で進みました。

img20100207_1.jpg

参加者の皆さんは池松さんのお話に引き込まれ
一体感をもって終わりました。
終了後も講師やスタッフにご質問をいただき
感謝です。

講師の池松さん、交流館での写真教室打ち上げのため
急いでお帰りになりました。
間に合われましたか?
ご遠路本当にありがとうございました。

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【しばりん】

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