12月にNHKで放送された
この番組で知った、畠山さんの力強さに引き込まれ
著書、「森は海の恋人」(文春文庫)を
寝しなに読むここ数日です。
寝しなに読むここ数日です。
今まで手に取らなかったことを後悔しつつ、
畠山さんの全人的な教養の深さやオルガナイザー
としてのお力にに恐れ入りつつ読んでいるのですが。
それは主に3つの点によります。
・畠山さんは養殖場の上流に位置する山に植林
したことで著名ですが、沿岸部も含め
各山々は過去の時々に、誰が所有し、
どのような利用があったかを
非常に関心を寄せて書いていること。
山の今の姿は所有・利用の歴史・経済と不可分なのを
生業と人生を通じ肌身に感じておられるのだと思います。
・海、山にかかわる観察と描写が深く美しいこと。
・言葉に対する豊かな感性。
本書には熊谷龍子さんという方の短歌が
各章を絵画のように彩っています。
熊谷さんは上流の山に住み、おじい様、お父様と
歌を読んでこられました。
畠山さんは熊谷さんとお話する中で
「洗練された言葉の世界の中に不思議な力が潜んでいることに
「洗練された言葉の世界の中に不思議な力が潜んでいることに
気付かされ」、海を守るため、植樹する運動をすすめるため
「簡潔で、わかりやすい、人の心を打つような標題をつくるのに
力を貸してくださいとお願い」しました。 そして
「森は海を海は森を恋いながら悠久よりの愛紡ぎゆく」という
歌が生まれ、そして有名な「森は海の恋人」というフレーズが
誕生したのでした。(第5章 森は海の恋人 「手長野の歌びと」)
熊谷龍子さんは「歌集 森は海の恋人」を出して
と思いつつ、今年は暮れていきます。