良く知らなかったので、短そうなものを
読んでみました。
Ⅲ民族大移動 農村と都市の変貌
3 室原知幸 -公共事業のあり方を問い続けた
「蜂の巣城主」
神戸金史著 岩波書店刊 2015
(福岡市総合図書館蔵)
筑後川の洪水が昭和28年にあった後、
上流にダム建設計画が持ち上がり、(松原・下筌ダム)
予定地に蜂の巣のように小屋をたくさんたてて反対した運動のこと。
中心の室原さんは、大山林主で
そのありようについて触れられた一節がありました。
「1961年はは訴訟費用だけで○○00万円をかけていた。
室原は山林を、日常生活費用/娘の結婚など私的な
支出用/闘争費用ーの三つに分けていた。多雨多湿の
この地の杉はすっと伸びるので「鉾杉」とも呼ばれ、
早ければ30年で伐期が来る。今植えた杉は30年先の
闘争資金となる。」
スケールの大きさに圧倒されます。
この章は、林業が主なテーマでなく、「公共事業は
理に叶い、情に叶い、法に叶うものでなければならない」と
述べた氏と時代、その影響について語ったものです。
河川行政人への影響多を、感じます。
同時に、わりと最近の大きなことでも、知らないこと
広くは覚えられてはいないことってあるんだなあ、と、思いました。
【しばりん】