チェーンソーにさわった事もない私が、この制度の全体を知りたい気持ちもあり、
「山村塾」まで見学に出かけて来ました。

 スケジュールは
初日 午前 のこ目立て
   午後 伐木デモンストレーション
2日目午前 丸太切り
   午後 ふり返り    

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講師は静岡 S-GIT (清水みどり情報局)からの石垣氏、米津氏のお二人です。
 石垣氏は、「手仕事編」のお二人とはひと味もふた味も違って、まさに硬派。
単刀直入、遠慮ない語り口で、核心を突いた言葉が次々と溢れ出ます。

『<伐木作業は、生命とひきかえの仕事>こう云ってしまえば誰も手を出したがらなくなる。しかし、これは事実。現実をハッキリ云って、しっかり認識を持って作業に当たってもらうこと、これが安全作業の基本』と言われる一方で、『技術・技能は言葉で伝えられるものではない。めいめいに会得、体得してもらうしかない』と言い切り、その為に必要な事は?を14年前から10年先を見据えて考え分析し試行し、研鑽を重ね・・と技術・技能を伝えることへの気概を感じさせて、初心者には特に反論を許さぬ説得力がありました。
 清水での普及活動は、小学生も対象に置き、森林ボランティアへの信頼性、社会的認知を念頭に更に10年後を見据えた活動を進めておられるようです。

講座の最初は目立てからでしたが、
 安全作業 ⇒ エネルギーのムダ遣いをさける(集中力、周辺への気配り、などゆとりをもてる) ⇒ チェーンソーの整備状況は? ⇒ 目立てが正しくされているか? つまり、正しく出来ていれば、木に鋸を当てた時弾ける(キックバック ⇒ これで眉間を切る、足を切る)おどる、切れない・・等、の危険要因を小さくでき、作業も楽でスムース ⇒ 安全作業の第一条件

 石垣氏の話は、全体にわたってこのように安全作業に結びついてくるよう構築されていて、大変わかりやすい内容です。

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 目立ての大切さ、ソーを使うフォームの大切さ、丸太切りの大切さ、そして切口40センチ強の杉伐木デモンストレーションの様子、伝えたい事多くありますが長くなるので S-GIT 通信中の石垣氏の言葉を一部転載させて頂きます。

”この制度の普及活動をしていて感じる事に、「安全」という言葉を付ければ「安全」な活動が保証されているかのような錯角をしているのではないか? ということ。
確かに、何をするにも「安全」が強調されてしかるべきですが、言葉ではその保証になりません。
 「安全」確保は、「何かがあるから、何かをしたから」という画一的で極め付きなものはありません。 それぞれの状況、条件で、どのようなリスクがあるか読む洞察力と判断、そしてそのリスクを回避して行く技術力です。そこには、プロの技術、アマチュアの技術などと云うものはなく、全て同一線上にあります。ランク付けは、この線上の何処に位置するかを確認する為のものなのです。・・・”

【文:こうのす里山クラブ ゆるゆる みやの】  【写真:もり】

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