山間地の林縁の草地で顔を地面につっこんでいる。
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風向きがこちら向きなのでヒトの匂いに気がつかないのだろう。
5mほどに近づいたらさすがに林の中へ飛び込んでいった。
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似たような顔は多いがタヌキ?アナグマ?

ここ2ヶ月ほどある小さな緑地のことがあちこちで話題になっている。
とある都市の私鉄沿線の小さな駅。
路線は最近短縮され駅のふたつのホームがひとつとなったと
聞いたのは1年ほどまえだったろうか。
駅裏の小さな緑地が開発されるという話し。
その駅近くに住む知人にばったり会う。

「最近 朝駅にむかうのが憂鬱なんだ。
 春なのにこの緑地がもうすぐなくなるかと思うと。」

あー、あの駅ってたしかにかんじいいよね。
高架になってなくて改札から出てすぐのロータリーの
のんびりしたかんじ。
駅に向かうとき背景に見える小さい緑地、ああ、あれが。。

「そうなんだよね。地権者に対していろいろ御願いしてくれている
 人たちもいるんだよ。」

大風の後そばを通るとカラスザンショウの枝先が
道に落ちていい香りがしていたよね。
だけど地権者さんは企業だし、ホームが隣接しなくなったら開発
して利益を得たいと思うんだろうし、、
お金にならない土地のために固定資産税をずっと払ってきたわけでしょ。

「地権者さんは固定資産税を払うだけでなく、土地の維持もしてきた。
 クズがけっこうすごいんだけど自分が気がついただけでも
 ツルきりなどの手入れに年に数日は人がはいっていたし。
 それはありがたいなと見ていたよ。
 一方保存の御願いをしている人たちは地権者だけでなく、
 首長さん宛てにも御願いしたりしてくれたんだよ。
 行政からも調査にはいったらしいんだけど『質の高い緑地ではない』
 ということで買い上げとかは無理みたい」

質が高くないってどういうこと?

「今希少種があったり、高木があったりする、という場所ではないこと。
 確かにそうだけど緑地の質というのはゆっくりあげることができるのは
 森づくりをしている人ならわかるよね!!
 竹を伐採し、中心となる木を高木に誘導できるよう
 適度に間伐し、ツル切りを行なうと緑地としての質はあがる。
 それを地域の人たちですることができればみんなのつながりを生む
 大切な『まちづくり』になるかも、と前から時々思っていた。
 また、小さな平屋の駅舎と一体になった緑地はあの町の
 ランドマーク、大切な宝と思うんだよね。」

地権者自身が開発によって得る利益を手放しても
住民とともに行なうひとつの『町づくり』という利益として
納得してもらえる絵を描けるのでは、ということだよね。
う~ん、緑地や公園として提供すると固定資産税の減免が
得られるらしいし、、それを身近な誰かに伝えてみたら?

「もう開発許可がおりたみたいなんだよ。」

・・・なんでもうちょっと早く考えたりしはじめなかったの?

「年明けから年度末まで忙しかったんで、、
 なんとなくなんとかなるような気がしていて、、
 いざ遠くない未来となると、、
 数年前にもっと大きな緑地が消え、今は更地と
 なっている。直後そこに住めなくなったんだろう
 タヌキが道で交通事故にあって倒れていた。
 片付けてもらうよう行政から委託されている先に
 電話したことがあった。
 こういう経験はもうしたくないと
 思っていたけれど、、」

三方すべてよし、win-win-winという道はないのだろうか。

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【りんりん】